<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて


送信した後、私は簗瀬さんに「お待たせしました」と声をかけた。


「月那ちゃん、なんかしんどそうだね。大丈夫?」

「! 大丈夫です」

「そっか、気のせいならよかった。何かあったらいつでも聞くからね」

「ありがとうございます」


慌てて笑みを取り繕ったから、自分の胸の内が透けて見えていたかもしれない。

だけどそのことに触れないでくれて、正直ありがたかった。







「おすすめの場所があるんだ」と簗瀬ハクに案内された場所は、隠れ家的な雰囲気を持つフレンチバルだった。


「SEIRAも好きでよく一緒に行くんだ」

「そうなんですね、SEIRAさんもお酒飲むんですか?」

「いや。お酒はそんなに好きじゃないかな。ここに来る時はいつもコレ頼んでるよ」


そう言うと簗瀬ハクはメニューに書かれている季節のキッシュとローストビーフを指差した。


「……そういえばSEIRAさんってよく食べるほうですよね。サラダしか食べてないイメージでした」

「そうだね、たしかにモデルの中では食べるほうだね」