<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて


「あっ……朔夜くっ……時間が……」

「もう少しだけ」


何度も口付けて、彼女の息漏らす声を聞いて、満足して。そうして甘い時間に浸れるのもあっという間。


「……じゃあ、行ってくる」


玄関で胡桃に「気をつけて」と見送られ、名残惜しくも俺は月那の指定通りのスタジオ前に駐車した。

大学生になって月那と一緒に普通車の免許を取得して、車は月那と共用している。


スタジオの中に入るとカメラの映す先に真剣な顔をした月那がいた。

シャッター音が鳴る度にポーズや表情を変える月那はどれも様になって、美しくて、思わず息を呑む。


……すごいな。


自分の知らない顔を見るのを新鮮に思うのと同時に、月那の仕事を目の当たりにして感心した。


「うん、いいねー! はい、終了! お疲れ様でしたー!」

「お疲れ様です」


俺が入ってすぐに撮影が終わったようだ。ちょうどいいタイミングでよかった。

月那が俺に気づいていち早く近寄る。


「来てくれてありがとう。今から着替えるからもう少しだけ待っててくれる?」

「わかった」