『どこにいる?』
私は答えもせずに駆け出して、脇目もふらずに大学の校門に向かった。
ちょうど講義が終わった時間だから、図書館で本を読みながらパソコンをいじっていたのだ。
「はぁ、はぁ……本当にいた」
校門のところに人集りがある。
そしてざわついてるのを肌で感じる。
SEIRAがいるのは間違いないだろう。
「あっ、月那〜!」
SEIRAが私に気づいて、手を振りながら声をかける。
その途端、ざわつきが一瞬収まって一気に視線がこちらに集まった。
そして今度はひそひそと私を見ながら何か話している。
ちょっ、人前で大声は……!
いたたまれない気持ちになりながら、どうしていいかわからず硬直状態になる。
でもSEIRAに名前を呼ばれたのに、何もしないわけにもいかない。
私は周囲の目を気にしないフリをして、おそるおそるSEIRAに近づいた。



