<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて


胡桃のことを思いやっては、

『ただ守られるだけの姫だったら、追い出されて当然だよね……』と無力な自分を悔しがっていた。


『ごめんね……何もできなくて』


なんで教えてくれなかったのって訴えてもよかったのに。

どこまでも他人に気遣えるところが、なずならしいなって思った。




「“berial”が麻薬ってことは、胡桃ちゃんみたいにやめたくてもやめられない人がいるってことなんだよね」

「……うん」

「──今度は、できることをちゃんとやりたい。知ったからには、何もしないっていう選択はしたくないの」


少し前の記憶を遡ったせいか、その言葉に重みを感じた。








不自然に思われない程度に、なずなと遊ぶ約束があるという名目で撮影現場にその後も顔を覗き続けた。

そんなある日のことだった。


「誰だろ……?」


スマホが鳴って、ディスプレイで誰か確認しても電話番号しか表示されない。

記憶力のいい私でも、心当たりがない番号だ。


「……あ」