<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて


どっちからでもなく自然と手を繋いで、会えなかった時間を埋まるようにたくさん話した。


「行ってくる」

「うん、行ってらっしゃい」


「「……」」


そうして駅まで着いたが、手は繋がれたままだった。

別れがたさで動けない私達は、笑みを深める。


「離れがたいな」

「……うん」

「本当に嬉しかった。今度は俺から会いに行くから」

「……うん」


会話が一区切りして、ちょっとした沈黙が走る。


久しぶりに会えたけど、短かったな……。

優生といると夢の国にでも行ったかのような気持ちになるから時間が過ぎるのが早く感じる。