<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて


「もうお店予約してるのに、なずなちゃん来れなかったらどうなるんだろうね。ほんとせっかちなんだから」


……なんかすごいことになってない?

そしてすごく大事なことを言ってる気がしてならない。


私は辺りを見回す。

個室に通されたおかげで店員さんの姿が全然見えない。

確か店員さんは入口に1人、カウンターに1人、あとは厨房に何人か。

個室の方へは用がない限り向かうことはないだろう。お手洗いもこの付近にないのでお客様が個室前の通路を通ることもない。


……ここは薬物のやり取りをするのに絶好の場所だ。誰にも見られず、聞かれずに済む。


SEIRAの相談というのは……“berial”の勧誘という可能性もあるかもしれない!


「それでしたら、もしなずなの予定が合わなかったら私でもいいですよ。なずなか私かで悩んでたんですよね? 私でも聞いていい内容ってことだと思います」

「たしかに。じゃあそうなったらまたSEIRAのことよろしくね」


そうして簗瀬ハクとの夜ご飯がお開きになった。


簗瀬ハクがお会計をしている間、私はお店を出て夜風に当たって涼む。

お父さんと朔夜に今起きたことを報告しようとしたら、簗瀬ハクもお店から出てきた。