「いいところに来た。マキ」 あるものを好きに利用する。 ないものなら、作り上げる。 「この男を。この部屋にあるすべてのカメラを、止めてくれ! お前になら……できるだろう? どこかに流れたらしい映像もの回収も。今すぐに!」 それはカイくんも同じだ。 罠を張り巡らせている。 「マキ? どうした?」 けれど店長さんは 悪(あく)を、自分のためにだけ使っている。 自分を愛する女性を、利用してまで 自分が得しようとしている。 「はやく言うとおりに……」 「ぜーんぶ。聞いてましたよ?」