リアル彼氏

心臓はドキドキしっぱなしで、今にも口から飛び出してきてしまいそうだ。


「でも、いつも笑顔な美弥って可愛くていいなって思うよ」


ほんのりの頬を染めてそんなことを言う貴也。


え……?


今のは聞き間違いだろうか?


まさかそんな風に言ってもらえるなんて、思ってもみないことだ。


「ごめん、今の俺気持ち悪かった?」


その言葉にあたしは左右に首を振った。


「そ、そんな! 嬉しかったよ……」


どうにかそう言うことができた。


貴也の赤くなった顔を見ていると、こちらまで顔が熱くなってくる。


きっと今、2人して赤面しているのだろう。


「1年生のときはごめんね。俺見る目がなかったんだと思う」


ボソボソと言って頭をかく貴也。


「え、そんな……」


「都合がいいと思うかもしれないけど、よかったら放課後どこか行かない?」