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それからマリナは何度も藍について質問をしてきた。
身長はどのくらいだったのか、メッセージのやりとりはしているのか、何歳で、学生なのか社会人なのか。
そのひとつひとつに曖昧な返事しかできなかった。
「なによ、もっと仲良くなってるのかと思った」
中途半端な返事しかできないあたしに、マリナはガッカリした様子で言った。
「あたしたなら、もっとガンガンアピールするのに。美弥ももっと頑張りなよ」
鏡で自分の顔を確認しながら言われて、また黒く重たい気持ちが横たわってきた。
マリナは自分が奇麗だとわかっていてそんなことを言っているのだ。
あたしにはできなことでも、自分にはできる。
遠まわしにそう言いたいのだとうと解釈した。
昼休みになり、あたしは1人でトイレの個室に入っていた。
スマホを取り出してゲームを表示させる。
「もっともっとマリナを悔しがらせてやる」
そう呟く手に力がこもった。
とにかく、ゲームを進めなければ自慢話しも作れない。
「マリナよりもあたしの方が素敵な彼氏がいるって、思わせてやるんだ!」
あたしは鼻歌気分でゲームをプレイしはじめたのだった。
それからマリナは何度も藍について質問をしてきた。
身長はどのくらいだったのか、メッセージのやりとりはしているのか、何歳で、学生なのか社会人なのか。
そのひとつひとつに曖昧な返事しかできなかった。
「なによ、もっと仲良くなってるのかと思った」
中途半端な返事しかできないあたしに、マリナはガッカリした様子で言った。
「あたしたなら、もっとガンガンアピールするのに。美弥ももっと頑張りなよ」
鏡で自分の顔を確認しながら言われて、また黒く重たい気持ちが横たわってきた。
マリナは自分が奇麗だとわかっていてそんなことを言っているのだ。
あたしにはできなことでも、自分にはできる。
遠まわしにそう言いたいのだとうと解釈した。
昼休みになり、あたしは1人でトイレの個室に入っていた。
スマホを取り出してゲームを表示させる。
「もっともっとマリナを悔しがらせてやる」
そう呟く手に力がこもった。
とにかく、ゲームを進めなければ自慢話しも作れない。
「マリナよりもあたしの方が素敵な彼氏がいるって、思わせてやるんだ!」
あたしは鼻歌気分でゲームをプレイしはじめたのだった。



