「弘志君……」
弘志君の髪色は禁止されている金髪で、ツンツンに立てている。
右耳にはリングのピアスが光っていて、いかにも遊び人と言った雰囲気だ。
いくら注意してもやめようとしないから、先生たちは半ばあきらめているらしい。
顔は確かにカッコイイけれど、チャラチャラした格好のせいで台無しだ。
あたしは相当妙な表情をしていたのだろう。
弘志君はけげんな顔をこちらへ向けた。
「なんだよ、今話かけたらまずかったか?」
「いや、そうじゃないけど……」
でもできれば1人でいたかったな。
とは言わなかった。
「そっか。美弥は今日も可愛いな」
なんでもないようにサラッとそんなことを言う弘志君にあたしは呆れた。
「そういうこと、いろんな女子に言ってるんでしょう?」
「もちろん。だって女子はみんな可愛いからな」
そう言って笑いながら教室へ入っていく。
マリナがいながらよくそんなことが言えたものだ。
あたしは呆れながら弘志君の後ろ姿を見送った。
弘志君の女好きは今に始まったことではないらしい。
浮気をしているのかどうかはわからないけれど、チャラい印象は誰もが持っているんじゃないだろうか。
「あんなヤツのどこがいいんだろう」
あたしはぼそりと呟き、重たい足を教室へ向けたのだった。
弘志君の髪色は禁止されている金髪で、ツンツンに立てている。
右耳にはリングのピアスが光っていて、いかにも遊び人と言った雰囲気だ。
いくら注意してもやめようとしないから、先生たちは半ばあきらめているらしい。
顔は確かにカッコイイけれど、チャラチャラした格好のせいで台無しだ。
あたしは相当妙な表情をしていたのだろう。
弘志君はけげんな顔をこちらへ向けた。
「なんだよ、今話かけたらまずかったか?」
「いや、そうじゃないけど……」
でもできれば1人でいたかったな。
とは言わなかった。
「そっか。美弥は今日も可愛いな」
なんでもないようにサラッとそんなことを言う弘志君にあたしは呆れた。
「そういうこと、いろんな女子に言ってるんでしょう?」
「もちろん。だって女子はみんな可愛いからな」
そう言って笑いながら教室へ入っていく。
マリナがいながらよくそんなことが言えたものだ。
あたしは呆れながら弘志君の後ろ姿を見送った。
弘志君の女好きは今に始まったことではないらしい。
浮気をしているのかどうかはわからないけれど、チャラい印象は誰もが持っているんじゃないだろうか。
「あんなヤツのどこがいいんだろう」
あたしはぼそりと呟き、重たい足を教室へ向けたのだった。



