トラップ教室

「大丈夫だよ。D組に入れなんて言われていないんだから」


あたしはみんなの不安を払しょくするように大きな声で言った。


そう、あのアナウンスではD組に入る指示はなかった。


実際にA組からC組までのグループしか呼ばれなかったじゃないか。


だからこれは関係ない。


もうなにもかも終わったんだから!


そう思い込んでみても、あたしは自分の鼓動が速くなるのを感じていた。


嫌な汗が背中を流れていく。


呼吸が苦しくなってきて、みんなの顔を見ていられない。


フラリと窓へ近づいて開けようとしてみる。


しかし、廊下の窓はしっかりと施錠されていてビクともしない。


拳を握り締めてガンガンと殴りつけてみるけれど、やっぱり窓が壊れることはなかった。


「なんで開かないの……? 全部終わったんだから、出られるはずなのに!」


ここの窓が開いたって外へ出ることはできない。


それは理解していたけれど、なにも変化していない空間に思わず愚痴ってしまう。


なにかがおかしい。


絶対におかしいのだ。