彼が私の前からいなくなることが怖くて

毎晩泣いた。

泣いてどうにかなるようなことじゃないことくらい

わかってる。

私が泣いて解決することではない。

私が泣いていることを知ったら

彼は自分を責めるだろう。

彼のためにも泣いてたらダメだ。

そう自分に言い聞かせてた。

でも、ダメだった。

止まらない涙。

人ってこんなに泣けるんだと思った。

ねぇ、何してるの。

私を置いてどこで何をしているの?

私を置いて行っちゃうの?

やだよ。

ねぇ、やだよ。

私には貴方しかいないんだよ。

お願いだから、

お願いだから、

私の前から消えないで。

そう強く願った。