ーーーパタリ。
部屋の扉が閉まる音が、やけに響いた。
がっ君の部屋の真ん中にある、テーブルセット。高級感あふれるそれに、ゆっくりと座った。
その時、扉をノックする音が3度聞こえて、ドアが開く。
「失礼します」
お手伝いさんがやってきて、急須と和菓子、そして、湯のみを2つテーブルに置いた。
あ…。
わたしが大好きな和菓子屋の水ようかんがテーブルに置かれて、目に入る。
がっ君、わたしがこのお菓子好きだって、覚えていてくれたの…?
…あれ?
ふと、違和感に気付く。
そういえば、このお菓子が好きだって、がっ君に言ったこと、あったっけ?
不思議に思ったけれど、それほど気にすることでもないと思いそそくさと部屋から出て行こうとするお手伝いさんを見つめる。
深いお辞儀をして、扉が閉められた。
再び、パタリという音がやけに響く。

