【完】君は狂った王子様。


せっかくだからがっ君ママともう少しお話ししたかったけれど…そう思って、がっ君ママの横顔を見つめた。

それにしても、がっ君ママは…



「どうしたの?桜たん?」



わたしの視線に気づき、がっ君ママは不思議そうな表情。

わたしは視線を逸らさないまま、唇を開いた。



「がっ君ママ…いつ見てもびっくりするくらい綺麗…」



ほんとう、がっ君といいお母さんといい、美しすぎる親子だなぁとしみじみ思う。

がっ君ママはなぜか一瞬目を見開いて、再び抱きついてきた。



「もう桜たんったらぁ!そんなこと言ってくれるのあなただけよ!嬉しーい!」



髪をわしゃわしゃと撫で回され、えへへっと笑う。