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「み、みんなの前であんなキス…酷いよぉっ…」
「どうして?いいじゃない、桜は俺のものだって、知らしめられて…」
嬉しそうに微笑むがっ君が、悪魔に見える。
「わたしもう、恥ずかしくて学校来れない…」
顔を両手で覆って、その場にしゃがみ込んだ。
舞台も、ミス・ミスターの発表も終わり、わたしたちは生徒会室で休憩していた。
クラスメイトはみんな教室に集まっていて、わたしたちも教室で休めばよかったものの、舞台のキスが恥ずかしすぎて、教室になんて戻れない。
「別に深いキスでもないんだから、そんなに恥ずかしがらなくても」
「深い、キス?」
「…無知な桜、可愛い…」
「な、なにそれ?どういう意味?」
わたしの質問には答えず、なにやら悶えているがっ君。