【完】君は狂った王子様。



わたしは悩みが解決した後みたいに晴れた気分になって、一人ホッと胸を撫で下ろす。

けれどもがっ君は終始表情を変えず、溜息でも吐きそうな勢い。



「…桜の衣装、入る子いないんじゃない?」

「え?そんなことないよ」

「いや、そんなことあるよ」



う、うーん…確かに、クラスでわたしが一番チビなことは認める…。



「どうしましょう…白雪姫の代役…」



真っ青な顔で、頭を抱える実行委員。

わたしは、がっ君が着ている服の袖を、少し摘んだ。


そんなわたしを、不思議そうな顔色で見つめてくるがっ君。



「がっ君…わたし、台詞覚えてるよ…?」



がっ君の表情が、途端に強張った。