【完】君は狂った王子様。



手を伸ばし、綾小路さんに掴みかかろうとしているがっ君。

その手が、綾小路さんの髪をつかんだ。



「や、やめてっ…京極くっ…」



が、がっ君…やめてっ…!


そう言いたくても、言えない。

がっ君が恐ろしすぎて、身動き1つ、とれない。



「ほら、謝れよ。早く桜子に謝れ」



目の前にいるのは、ほんとうにあの優しいがっ君…?


こんな乱暴ながっ君を見るのは、初めてだった。



「ご、ごめんなさっ…」

「は?違うだろ?ほら、地面にその汚い顔面擦り付けて、土下座しなよ」



綾小路さんの苦しそうな声が響いて、わたしは恐れを振り払い、声をあげた。



「や、やめてがっ君…!」



そんな、そんなこと、しなくていいからっ…!



「もういいからっ…や、やめてあげて…!」