【完】君は狂った王子様。



「…あれは、この前も言ったけど、ただの便利な人間だよ。気にしないで」

「今も…他の女の子と、キス、してる…?」

「しているわけないだろう?桜を裏切るようなことしない」



その言葉を聞いて、酷く安心した。


胸の中のモヤモヤが、少しずつ薄れていく。



「昨日のキスも、本当は気にしてくれてた?」



突然、そんな質問が飛んできて、顔が真っ赤になる。

そ、それはっ…。


火照った顔を見られたくなくて、がっ君の胸に自分の顔を押し付けながら、コクリと頷いた。


ピクッ、と、反応するがっ君。



「あぁっ…かわ、いい…」



鼻から抜けるような息を吐きながら、震えた声を出す。

がっ君はわたしの額にキスを落として、ちゅっというリップ音を響かせた。


抱きしめてくれる腕から、温かいぬくもりが伝わってくる。