「ほん、と…?」
わたしが、白雪姫に相応しくなかったからじゃ、ない…?
こぼれないように瞳に溜めた涙を堪え、がっ君を見つめた。
がっ君はわたしを見ながら、頭を押さえ、もう片方の手で胸をぎゅっと握りしめている。
心なしか息を荒げて、ふぅ…と息を吐いた。
「ほんとうに決まってるだろッ…はぁ、可愛い…っ…他の女に、嫉妬する必要なんてない。だって俺の目には、桜しか映っていないんだから」
がっ君が、優しくわたしの手に触れる。
両手首を縛っていたネクタイを解かれて、ようやく窮屈なそれから解放される。
「痛かったね…ごめんね」と、申し訳なさそうに眉の端を下げた。
「あの、女の人はっ…?」
「あの女?」
「生徒会室の、前で一緒にいた…わたし、その人とがっ君がキスしてる写真、見た…」
思い出したように、「あぁ」と声を漏らし、目を細めたがっ君。

