…っ。
「あ、あのね……わたし、自信が、なくて…っ」
「…?」
「がっ君の周りには、いっつも綺麗な女の子たちがいっぱいいて…わたし、ふ、不安で…」
「…さく、ら?」
「がっ君が王子様なら、わたしは、お姫様になりたくて…それで、白雪姫に立候補したのっ…」
一度話し出すと、止め処なく溢れてきた醜い気持ち。
言葉と一緒に、涙も溢れて、きっともう、わたしの顔はぐちゃぐちゃだ。
情けない顔で、情けないことばっかり言って……、見ないで。
こんな汚い、わたしなんてっ…。
「選ばれたのは綾小路さんで…やっぱり、わたしじゃダメなのかなって…不安でいっぱいになってっ…。がっ君が他の女の子といるところを見る度、胸が痛くて、どうしようもないのっ…」
「…桜子…」

