【完】君は狂った王子様。

【side 男子生徒A】









「ーーそれでは、エントリーNo.21。飛び入り参加の白咲桜子さんです!」





会場中が、違和感を含んだざわつきに包まれる。

今、司会者はなんと言った?


白咲、桜子ーー?



「花の、妖精…?」



誰もが知っている、その名前。


きっと…いや、絶対と言い切っても良い。

彼女を知らない生徒は、この学園には居ないと。


ステージに、一人の少女が姿を現す。


先ほどまで騒がしかった辺りは一瞬で静寂へと変貌し、誰もが息を飲んで一点を見つめた。


白いドレスを見に纏い、花の髪飾りをつけた『花の妖精』の姿に、この場にいる全ての人間が魅入っていた。


人は、本当に美しいものを目の前にすると、声が出なくなるものなのか。


白いハイヒールで、軽やかにステージを歩く彼女。