ミスターコンのパンフレット。がっ君は、エントリーナンバー1番。トップバッターだ。
がっ君を見たら…わたしも、すぐに行こう。
「さぁー始まりました!京学文化祭、ミス・ミスターコンテスト!!まずはミスターから行きましょう!」
観客が、次々と大きな声を上げた。
も、盛り上がってる…!
こんな大勢の前で…わたし、大丈夫かな…。
不安が心の中に芽生えて、胸をぎゅっと握る。
……大丈夫。
頑張るって、決めたもん。
「それでは早速行きましょう!エントリーナンバー1番!我ら京学の王子様!京極牙玖さんです!」
ステージの奥から、スーツを着たがっ君が歩いてきた。
わっ…かっこ、いい…。
わたしはその姿に見惚れて、目が離せなくなる。
観客席からは女の子の黄色い声が飛び交っていて、アイドル以上の歓声だった。