【完】君は狂った王子様。


がっ君の言葉の意味がわからなくて、首を傾げることも出来ずに固まった。

まるで期待ハズレとでも言うかのようながっ君の表情に、わたしはもう、どうすることも出来なかった。



ーーわから、ないよ…っ。


もう、全然わかんない。

付き合うってことも、がっ君のことも…わたし、なんにもわからない…っ。


ねぇ、わたし…なんて言えばよかった…?

なんて言えば、がっ君は笑ってくれた…?



こんなにも好きなのに、大好きなのに…苦しい…。

恋人って…こんなにも、苦しいものなの?



がっ君の隣にいるってことは…こんな苦しいのが、ずっと続くの…っ?



「送ってくれて、ありがとう…!」

「今日ゆっくり休むんだよ…?…また明日」

「うん、またねっ…!」



家に着いて、慌てて車から降りた。