【完】君は狂った王子様。



何か、あったのかな?

わたしが、あんな酷いこと言っちゃったから…?



チャイムが鳴り、教室に、担当の先生が入ってくる。



「…あれ?今日は京極は休みか?」


「いや、さっきまではいたんスけど…」

「水泳の授業中、体調崩して出て行ったきり戻ってきてないよね…」


がっ君…体調を崩していたの…?

そんな、わたし、全然気づかなかった。


大丈夫かな…?ちゃんと、保健室行ったかな…?

心配でたまらなくて、瞳にじわっと涙が浮かぶ。

どうしよう、わたし、保健室探しに行こうかな…こんなの、心配で授業どころじゃないよ…。



そう思いながら、すでに、授業が始まって半分くらいが経過した時だった。



カラララ、と、教室の扉が開いた。


がっ君…!



その先には、がっ君の姿がいて、ほっと胸を撫で下ろす。