涙が滲んだけれど、わたしに泣く資格なんて無い。
瞼をぎゅーっと瞑り、涙を堪えた。
どうしたら…胸を張ってがっ君の隣に立てるんだろう。
どうしたら…自分に、自信が持てるのかな…?
教室までの道を歩きながら、わたしはそればかりを考えていた。
「王子!どうか白雪姫を助けて!」
練習…してるのかな…?
廊下まで教室の声が漏れていて、駆け足に教室へと向かった。
窓の外から、練習風景を覗く。
「美しい姫…どうか目覚めてはくれないだろうか…」
がっ君…。
どうやら、ラストシーンの練習をしているみたいで、横たわる綾小路さんに顔を近づけるがっ君の姿が見えた。

