あんな…怒鳴るなんて、がっ君どうかしちゃったんだ…。




もしかして、何か嫌なことがあったのかな?

それで…イライラしてたのかな?



そんなことを考えていたら、少し心配な気持ちが芽生える。

さっきまでがっ君に怒っていた気持ちも薄れて、ちょっぴり反省した。


がっ君、いつもニコニコして、笑顔なのに、あんなに取り乱すなんて、おかしいもん。


わたし、理由も聞かずに逃げちゃって、がっ君に酷いことした…?


教室に戻り、自分の席に着いたあたりで、ようやくわたしも冷静になっていた。



がっ君…まだ戻ってない。


じっと教室の扉を見つめて、がっ君が戻ってくるのを待つ。

けれど、授業が始まっても、がっ君の姿は見えなかった。


わたし以外の女の子も、がっ君がいないことを不思議がっている様子。


教室中が、人気者の不在に、ざわついていた。


どうしよう…がっ君が、授業をサボるなんて、考えられない。