お母さんに叩き起こされなんとか起きれたけれど、瞼が重くて重くて仕方がない。


練習中、眠っちゃいそう…。

今日は文化祭の前日だから、1〜4限まで全て文化祭準備に使われる。


眠たくてフラフラしながらも、学校の仕度を済ませて家を出た。


いつものように、堂々と存在感を放ち止まっている車に、急いで乗せてもらう。



「おはよう桜」

「がっ君…おはよう」



笑顔を浮かべるたわたしを見て、がっ君は顔を顰めた。



「どうしたの…?目に隈が出来ているじゃないか」

「え…?…わっ…!」



腕を引かれて、わたしはそのままがっ君の方に倒れこむ。

がっ君はわたしを横抱きに抱えて、自分の膝の上に座らせた。


あまりに近い距離に、頰が熱くなる。