【完】君は狂った王子様。



くる、しいっ…。



「さ、行こうか桜」



手を握られ、生徒会室の方向に連れられる。

抵抗したら増す増すがっ君の機嫌が悪くなる気がして、わたしはおとなしく従った。


さっきの女の人は…もう、いないのかな…。

姿が見当たらず、少しほっとする。


生徒会室に入って、わたしたちがいつもお昼ご飯を食べている個室に連れてこられた。


バタン!と、音が響くほど乱暴に閉められた扉。


ソファに投げるように押し倒され、背中に痛みが走った。

がっ君は、わたしの上に跨って、怒りを含んだ瞳で見つめてくる。

その瞳が怖くて、目を逸らそうとしたら、がっ君に頰を掴まれ阻止された。


ーーードキッ。


真っ赤な瞳が、怒りに燃える炎のよう。


美しくて、恐ろしくて、とても情熱的だった。

少しの間見つめ合って、がっ君はようやく唇を開く。