【完】君は狂った王子様。

間違いなかった。

今がっ君の目の前にいる人は、わたしがとーるに見せてもらった写真に、写っていた人。


…っ。


わたしは、足を一歩、後ろに下げた。


がっ君に会いに来たはずが、今はとにかく、この場から去ってしまいたくて、逃げたくて…。


胸の痛みは膨らみに膨らんで、もう立っていることも出来ない。


わたしは堪えきれない涙を静かに流して、その場にしゃがみ込んだ。


早く、どこかに行かないと…っ。

これ以上、がっ君とあの人の姿を見ていたくなくて、動きたいのに、身体が言うことを聞かない。



「大丈夫、君?」



…え?


俯いていた顔を上げると、そこには、一人の男子生徒が立っていた。

わたしと目があった途端に、彼はあからさまに顔色を変えた。