【完】君は狂った王子様。



ちやほや…?

気に食わなかったって…わたしの、こと?



「綾小路、さん?」



どうしてこんなことを言われるのかがわからなくて、メジャーを握る手が震えた。

毒リンゴを持つ魔女のような顔で、わたしを睨みつける綾小路さん。


怖くて声も出せないわたしを見ながら、彼女は口角をこれでもかと上げた。



「まあでも、白雪姫があたしに決まってさぞ悔しかったんでしょう?京極君がぴったりって言ってくれたんだもの」



…っ。

そ、そんな…っ。


わたし、選んでもらえなかったことが悲しかっただけで…綾小路さんに対しては、何も…。


弁明しようにも、口が思うように動かない。

白雪姫は美しいその顔に似合わない掠れた笑みを零して、唇を開いた。



「あたし、ミスコンで絶対に一位とって、後夜祭パーティーで京極君に告白するから」



衝撃的な言葉に、わたしは心臓が押し潰されるような痛みに襲われた。