「それじゃあ、申し訳ないけど僕は生徒会の会議があるから今日は先に失礼させてもらうよ」
がっ君は、みんなに頭を下げて手を振り、わたしのもとへ駆け寄ってきた。
「桜、行こっか?」
生徒会の会議の日は、わたしもついていくのがあたり前みたいになっている。
けど、一応わたしもこのクラスの一員で…用事もないのに勝手に抜けるのは、ダメな気がする…。
「わたし、教室残ってる…!練習終わったら、生徒会室行くね…!」
「え?でも、桜は衣装担当だし、ここにいてもすることないだろう?」
「わ、わたしも、練習見てたいからっ…」
がっ君は、少し悩んでから「わかった」と言って、「終わったらすぐに来るんだよ」と言い残し教室から出て行った。
がっ君がいなくなった教室は、途端に活気が無くなる。