【完】君は狂った王子様。



…ま、ババアには言っておかないといけないか。



「…あなたたち…え?…え?」



俺と桜の先ほどの一連を見て、混乱している母親にニコッと笑って見せた。



「母さんに伝えてなかったっけ?俺たち、婚約者兼、恋人になったんだ」



シーン…と、絵に描いたような静寂が流れた。

母親は、目をこれでもかと開き、俺と桜を交互に見る。



「ほんとなの…?さくら、たん…」



信じられないとでも言うかのような表情で、桜を凝視する母親。



「え、えっと…は、はぃ…」



桜は、恥ずかしいのかついに顔を手で覆って、小さい声で肯定した。

…ダメだ、きゅんきゅんする、はぁッ…。




「…〜〜っ、うそみたいっ!!!」