【完】君は狂った王子様。

「だい、好、きっ…え、へへ…」



頰をふにゃりと緩め、こてんと頭を俺に預けてくる。

俺はもう、心臓がはちきれそうなほど高鳴って、あまりの破壊力に身体中が震えた。


寝言で、そんな…ッ…。

ああっ…かわいすぎるよ桜ッ…!



思わず桜を抱きしめたまま悶え、「はぁっ」と息を吐き出す。

桜のあまりのかわいさに、呼吸困難に陥りそうだった。


たまらない、たまん、ないっ…今すぐに俺をねじ込んで、めちゃくちゃにしてあげたいッ…。


おぞましい考えが脳裏を過って、俺は我に返った。


っ…危ない…。

あまりのかわいさに、暴走するところだった…。



「桜は本当にいけない子だね…俺をこんなに惑わせて…」



今日も何十回とキスをしたのに、俺の身体は一分一秒どこにいたって桜を求めていた。

呼吸を整えてから、桜の頰を撫でる。