「それじゃあ、配役はこれで決まりね!」



役者、脚本、準備係、裏方が全て決まって、先生はホッと胸を撫で下ろした。

ちなみに、わたしは準備係。

白雪姫の衣装を作ることに決まった。


昔から裁縫は得意で、服も何度か自分で作ったことがある。


でも…白雪姫の衣装を、わたしが作るだなんて。

なんだか、とても皮肉な気がして目を伏せた。



「劇の練習は、早速明後日から始めましょう。脚本の人は大変かもしれないけど、頑張ってね」



明後日から、か…なんだか、気が重い。

文化祭、楽しみにしてたのに…こんなことで落ち込むなんて、わたし性格悪いなぁ…。

綾小路さんが悪いわけじゃないのに…わたし、最低だ。