二週間ぶりの学校。
わたしは置いておくとして、きっとがっ君の不在で騒ぎになっているんじゃないかな…?と思う。
いつものように車で通学させてもらい、正門の前で降りる。
がっ君は嬉しそうにわたしの手を握りながら、教室までの道を歩いた。
いつもより、視線が痛い。
「京極さん、おはようございます!」
「会長、お久しぶりです!」
がっ君に向かって、様々な言葉が飛んでくる。
がっ君はいつものように笑顔で受け答えし、わたしはその姿を見ながら少し不思議に思っていた。
…みんな、いつも通りだなぁ。
ほんと、まるで休んでたことが嘘みたい。
わたしは、違和感を覚えてがっ君に視線を向けた。
「どうしたの?」
「みんな、いつも通りだね」
「ふふっ、そうだね。桜は気にしなくていいよ」
なんだか、意味深な笑み…。