【完】君は狂った王子様。




「着いてからのお楽しみだよ」



どうやら秘密なようで、ますます謎は深まるばかり。



他愛もない話をしながら行き先に向かっていると、少し時間が経って、車が停車した。



「さ、お手をどうぞ」



先に降りたがっ君が、わたしに手を差し出してくれる。

わたしは迷わずその手を握り、車内から降りた。



…え?


「ここ、って…」



目の前に広がるのは、国内でも有名なテーマパーク。

誰もが知っている、デートスポットとしても常に名の挙がる場所だった。



「桜、ずっと行きたいって言ってたでしょ?」



にこりと笑うがっ君に、わたしは嬉しくて勢いよく抱きついた。



「覚えてて、くれたのっ…?」

「当たり前だろう?桜の言った言葉は一つ残らず覚えてるよ」

「嬉しい…!」

「喜んでくれてよかった。さあ、行こうか?」



がっ君の言っていることが冗談か本気かはわからなかったけれど、わたしはその言葉に大きく頷いた。