【完】君は狂った王子様。


部屋の窓から景色が見渡せたから、高層階であることはわかっていたけれど、こんな立派な建物だとは知らなかった。

エレベーターに入ると、下へ降りるボタンしか付いていない。

つまり、ここは最上階というわけか。


流石は京極財閥の一人息子と言わざるを得ない。


エントランスにはたくさんのコンシェルジュさんがいて、わたしたちを見送ってくれた。


マンションを出ると、外にはいつも通学の際にがっ君が使っている高級車が。



「さ、どうぞ」



がっ君はいつものようにスマートにエスコートしてくれて、けれども今日はいつもより、ときめいてしまう自分がいた。




「がっ君、どこへ行ってるの…?」



発進した車は、迷わず進んで行く。

わたしはその行き先がわからなくて、首を横に傾げた