【完】君は狂った王子様。


中を開ければ、そこに入っていたのは、トップスピンクのワンピース。スカートは白のフリルで、前にはリボンが付いている。


清楚と可愛さを兼ね揃えたようなかわいいワンピースに、わたしは目を輝かせた。
すっごくかわいい…!

がっ君、いつ用意してくれたんだろう…!


急いで着替えて、鏡の前でくるりと一周してみる。

髪型もきっちりと整えハーフアップに仕上げ、わたしはがっ君の元へと戻った。



「がっ君…どう、かな?」



部屋の扉から顔だけを覗いてそう言って、ゆっくりと中に入る。

少し恥ずかしくて、無意識に髪を耳にかけた。

がっ君は少しの間なにも言わず、わたしを凝視。



「………………想像以上だ」



やっと口を開いたと思ったら、わたしの腕を掴んで抱き寄せてきた。