小刻みに身体を震わせながらも、懸命に抱きしめ返してくれる桜は、もうこの世の可愛さを集めたような言葉では言い表せない愛らしさに溢れていた。
かわいくてかわいくてかわいくてかわいくて…あー、どうしてこんなに可愛いんだろう、ほんとうに…愛しい愛しい、愛しい…ッ。
こんな夢みたいなことが起きるなんて、想像もしていなかった。
ほんとうは、16になった桜を無理矢理にでも犯して、既成事実を作ってしまおうと思っていたんだ。
純潔を捧げた相手と生涯を共にする…これで、桜を俺から逃げさせないようにできる。
もちろん最後までとても悩み、桜を無理矢理になんて可哀想なことはしたくはなかった。
想いが通じ合った今、そうする必要ももうないだろう。
「大事に大事に大事にするからね…桜の心の準備ができるまで、俺は死ぬ気で我慢するよ…」

