【完】君は狂った王子様。


「もちろん。もともとそのつもりだったんだよ。デートして、家に帰ろうか?桜が僕のものになってくれたから…安心して元の生活に戻れるよ」



家に、帰る…?

そっか…!もう、ここでの生活は終わり…。


二人きりが嫌なわけでは無いけど、ここでずっと暮らすわけにはいかないと思っていたので、ホッとして頰が緩む。

みんな心配してないかな…?

学校も、二週間も休んじゃった…。


お母さんとお父さんはまだ一週間出張が残っているはずだから、二人はわたしがいなくなったことに気づいてないかな…?

…わたしは置いておくとして、がっ君のお家は騒ぎになってそう…っ。



「がっ君…がっ君ママ心配してるんじゃないかな…?」

「ん?大丈夫だよ。桜と二週間ほど家を空けるって、話は通してあるから」



そうなんだ…なら安心。