ゆっくりと離れていくがっ君に、恐る恐る目を開いてゆく。
目を開けたわたしの視界に映ったのは、今までみたこともないような、がっ君の嬉しそうな顔だった。
「どうしよう桜…幸せすぎて、頭がおかしくなりそう…」
無邪気な子供みたいな笑顔に、胸が張り裂けそうなほど高鳴った。
「ねぇ、もう一回」
「ふふっ、それさっきも言ってた」
「ダメ?」
「ダメ…じゃ、ない…」
「…………なにそれ、かわいすぎる」
ギシッ…と、ベッドの軋む音が響く。
何故か呼吸を荒くしたがっ君に、その後、数え切れないほどのキスをされた。
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「桜…さくら…」
「っ…が、がっく、ん…」
「…ん…桜子っ…」
「…ま、待…って…」
「っ桜…」
「…〜っ、ぷはっ…!す、ストーップ!!」
もう一体、何度キスをされたのかわからない。
いつまでたってもわたしの唇から離れないがっ君の身体をめいいっぱい押し退けて、ようやく解放された。

