【完】君は狂った王子様。

優しいがっ君じゃなくても…どんながっ君も見せてほしい。

わたしが好きになったのは、わたしのそばにいてくれた、がっ君なんだから。




「……そんなこといわれたら、俺、調子乗るよッ…?」



がっ君は、唇を噛むように口角を下げ、困ったように笑った。



「限度越えるくらいの束縛で桜を縛って、自由なんて与えてあげない。俺以外の男と少しでも接したら、その日は一日中閉じ込めて、もう嫌だって泣き喚いても、逃がしてあげないくらい…たっぷりお仕置きして……はっ、自分で言ってても思うけど、俺って相当狂ってるね」



それが、がっ君の愛、なら…



「がっ君がそうしないと不安なら…がっ君になら、何されても平気」



ちょっとびっくりしたけど…へへっ。


今までがっ君がしてきたこと、愛故のことだったなら、もう全部許してしまおう。