【完】君は狂った王子様。




「最初はね…びっくりして、怖かった」



わたしは、ありのままの本音を口にした。


がっ君が豹変した時、ここに閉じ込められた時…確かに、怖いって思った。



「でもね…」



違ったんだ。

怖いんじゃなくて、がっ君に嫌われたと思って…悲しかったんだ。


鎖で繋がれても何されても、そんなことより、嫌われたことが悲しかった。



「わたし、きっとどんながっ君も嫌いになれないよ」



嫌いになるどころか、どうしたら好きになってもらえるのか、必死に考えてる自分がいた。


がっ君が…わたしを好きだって言ってくれたんだよ?

わたしがどれだけ今舞い上がっているか、全部伝わればいいのに。



「どんながっ君も全部大好き…だから、これからは我慢しないでね?わたしの前で、無理しないでねっ…?」



全部全部、さらけ出して欲しい。