まさか、新しいお友達ができるだなんて…
「………桜子ちゃん、それはあかんは」
「…え？」
「………笑顔、かわいすぎやって…」
目の前の彼…えっと、難波さん？は、頬を桃色に染めてわたしを見つめていた。
…？
「難波さん、変な人…ですね？」
「え？オレ変？どこらへんが！？…ていうか、徹でええから」
「…？」
「苗字じゃなくて、名前で呼んでーや」
わたしは、その言葉にハッとした。
そうだ、何かで読んだことがある。
友達は、下の名前で呼び捨てしあうのだ、と。
これが…呼び捨て？
仲良しの証？
「と、とーる…？」
嬉しさと恥ずかしさで、顔に熱が集まる気がした。
へ、変じゃなかったかな…？
ちゃんと、呼び捨てできたかな…？
