「ほ、ほんと…っ?」



溢れた涙が、一筋、肌を伝う。



「本当に決まってる。お前への愛まで否定されたら、俺にはもう何も残らない…」



そんな…

そんなことっ…


今まで、考えもしなかった。

がっ君はわたしを、そういう意味で好きになってくれるだなんて。


だって…わたしとは世界が違うような、眩しい人。

手を伸ばしても伸ばしても、いつまで経っても届かなかった。


次第にその想いは諦めを覚えて、毎日毎日、膨らまないように必死に抑えていた。


がっ君が…わたしを、好き?


言葉では言い表せない、表せ尽くせない歓喜に満たされて、わたしに触れるがっ君の手に、自分の手を重ねた。


がっ君の手が、ビクッと反応する。

けれど彼は手を離すことはなく、一層切な気に顔を歪め、綺麗な唇を開いた。