「難波徹も、関西の元いた高校に送り還してやった」



…っ、うそ…。



「もう学校へ行っても、あの男には会えないよ」


「どう、して…そんなこと…」


「だって…もし桜が他の男を好きになったらどうするの?」



…え?



「俺と桜の邪魔をするものなんて、この世界に必要ないんだよ」


「……」


「だから排除してやった、それだけ」



…なに言って…、がっ君、やっぱりおかしいよっ…!



「退学なんて…その人の人生めちゃくちゃになっちゃうんだよ?がっ君、酷い…「酷いのはどっちだッ!!!」



怒鳴るようながっ君の声が、部屋中に響き渡った。





「俺から桜子を奪おうとしたんだよ…?」



先ほどの怒鳴り声とは似ても似つかない、弱々しい声で、言葉を続ける。



「がっ君…?」