困り果てたような声色のがっ君に、恐る恐る首を曲げて顔を伺う。
振り向くように顔を合わせれば、視界に映ったのは、困惑したがっ君の表情。
「おかしいだろ…」
おかしい…?
わたしの発言に間違いがあったのか、首を横に傾げる。
がっ君はわたしの肩を強引に掴んで、向き合う体勢にさせられた。
再び片方の手首を掴まれる。がっ君は空いたもう片方の手をわたしの頰に添え、目を逸らさせないように固定させた。
「女との写真については、あれは別に付き合ってるとか、そんなことじゃない。報酬だよ」
…なに、それ?
「ほう、しゅう…?」
「そう。僕がね、桜と早く二人きりになりたくて、生徒会だとかの簡単な雑務を任せていたんだ。その報酬に、女が欲しがるものをあげてただけ」
がっ君は、馬鹿にしたように笑って、口角の端を上げた。

