がっ君の手…あったかい。
熱が出てるから当たり前か…。
ピピピピという機械音が鳴り、がっ君の体温を告げた。
「…37.8分…うーん、今日1日はゆっくり寝てよう?」
まだ下がらないかぁ…がっ君、あんまり顔には出さないけど、相当辛いんだろう。
弱っているがっ君を見るのは、わたしも辛い。
いっそわたしに移ればいいのに…わたしから移った風邪だから、それは無理かぁ…。
「もう随分楽になってるんだけど…桜が言うなら仕方ない」
がっ君も大人しく安静にする気になってくれたのか、それだけが救いだった。
がっ君が眠りにつくまでそばにいようと思い、ベッドの横に座る。
がっ君はポケットからスマートフォンを取り出して、枕元に置いた。