【完】君は狂った王子様。



「に、逃げないから…看病させて?」



どうにかわかってもらおうとそう言ってはみるけれど、がっ君は表情をピクリとも変えない。



「ダメ。早く付けて。付けないなら僕が付けてあげる」



終いにはわたしに渡した足鎖を奪い、自分で付けさせようとし始めた。

や、やだっ…!



「お、お願いっ…約束する」



わたしは、足鎖を付けようとするがっ君の手を握って、懇願するように見つめた。

がっ君は、ようやく表情を変えて、驚いた様子でわたしを見る。



「逃げないって…ゆ、指切り」



恐る恐る小指をがっ君の前に差し出した。



「………だ、ダメ?」



伺うように、首を傾げた。

がっ君の喉仏が、ごくりと動くのが目に入る。