【完】君は狂った王子様。



ゆっくりと目を開けば、目の前に、悲しそうな表情のがっ君がいた。



「……そうだよね」



悲痛に顔を歪め、無理矢理作った笑顔を向けてくるがっ君。



「…ははっ…桜子が、俺を好きになるわけないね…」



がっ君は…

ーーいったいどうして、そんな顔をするの?


泣きたいのはわたしなのに、そんなわたしより、悲しそうな顔をしているのはどうして?


覆いかぶさっていたがっ君の身体が、わたしから退いた。

ベッドにかかる体重が減って、布団が少し浮く。



「ごめん。気にしないで」



身体を起こしたがっ君は、そう言ってわたしの手を引いた。

ゆっくりと身体を起こされて、わたしもベッドに座る体勢になる。